麺爺の『めん』
◇さらに上を目指して
出店に先立ち様々な麺を探し歩き、出逢った「婆の麺」。
クオリティーの高いその麺のさらに2段上を目指し、2年かけ開発にあたりました。
◇多加水麺について
小麦粉100に対する水の比率を加水率と言います。加水率は、食感に決定的な違いをもたらします。
北国に行くほど加水率は高く、南国に行くほど加水率は低くなる傾向があります。
また、おおむね細麺のとんこつラーメンや沖縄そば等は低加水。みそベースのラーメンやつけ麺などは多加水です。
麺爺の自家製麺の加水率は非常に高く、プルプルした中のモチモチ感が最大の特徴です。
◇自家製麺ならではの「難しさ」と「醍醐味」
季節や天候により材料の調合には微妙な調整が必要で、製麺、熟成の過程でも、職人の感覚による見極めが必要。
極めて難しい作業ですが、逆に自家製麺ならではの醍醐味でもあります。加水率により変化する麺とタレの絡み方を徹底的に吟味し、ようやくベストの状態まで辿り着きました。
麺爺の『あぶら』
◇純正ラード100%
麺爺が使用しているラードは純正ラード100パーセント。その中でも最高のものを使用しています。
ラードは悪玉のイメージがあります。しかしラードには、「精製ラード•純正ラード•調整ラード」があり、
品質の悪い豚脂肪分(ラード)はリノール酸を多く含み、飽和脂肪酸成分が多く、味もクドい。
しかし、品質の良い(純正ラード)は、リノール酸は少な目で不飽和脂肪酸含有量が多く、とても良い油です。
しかも、サラッとして旨いですから、高級なトンカツ屋や料理屋さんの揚げ油にも純正ラードが使用されています。
例えば、パンにマーガリンを塗るなら品質の高いラードを使用した方が体にいいんです。
◇旨さと価格の追求
油に関しても「旨さ、価格、体への負担」までを徹底して吟味し、高品質純正ラードの使用を決めました。
オリーブオイルに代表される、体に良い油は他にもありますが、ラードによる旨味のプラス@を実現させる為には、純正ラードがベストでした。動物臭の少ない純正ラードを使用したタレの開発にも精力を注ぎました。
◇油そば専門店として
ご提供するタイミング、そして食すタイミングが狂えばすぐに固まってしまうラード。
それでも、その瞬間の旨さを堪能して頂きたいとの想いから油そば専門店を出店しました。混ぜて食す麺であるがゆえ発生する問題もあります。ウォーターサーバーやティッシュケース、カウンター、テーブルに飛び散る油をスタッフさんは日に何度も何度も拭き取ります。お手洗いは勿論、目に付きにくいところまで徹底して気を配る。味に関係ない事かもしれませんが、それも麺爺のこだわりです。
麺爺の『たれ』
◇麺爺のタレは創業当時のタレをベースに年に2回、変化させています。味を守り続ける事を忘れず、より麺に合うタレを目指して日々研究をしています。
『あぶら』との絡まりを決める『粘度』。季節毎の塩分度。約6種類の醤油。出汁に使用する『あご(トビウオ)』や『がごめ昆布』の産地。様々な組み合わせを試行錯誤で挑戦しています。
結果として、進化なのか退化なのかは分かりませんが、追求心、探究心、研究心を忘れずに精進して参りたいと考えております。